最高の夏が、もう一日。

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夏の全国高校野球の決勝戦。
まさか終わらない夏になるとは。

駒大苫小牧と早稲田実業。
ともに一歩も譲らず延長15回1-1の引き分け再試合。

1回表を無得点に抑えてから、早実・斎藤投手はこの試合のシナリオライターになったかのようだった。
準決勝の無四球完封から続く落ち着きは、一人一人の打者を確実に抑える。
早実守備陣もまったく浮ついたところなく、アウトを積み重ねていく。

ブルペンで居ても立っても居られなくなったのだろうか。
3回ウラのピンチに、駒苫・田中投手がマウンドへ一目散に駆けていく。
ここから、12イニング続く力投の競演。

互いが取った1点は、この戦いでしか取れない究極の1点ずつ。
8回表、駒苫・三木選手が先制のソロ本塁打。
ほぼ完全に抑えられていたところで、初球を振り抜いた一発。
8回ウラ、早実は二塁打と送球エラーで三塁に進んだ走者を四番・後藤選手が犠飛で返して同点。
ここで返せなければ優勝が遠ざかるという場面のワンチャンスをものにした。

そして、見る者すべてが見入られていくように延長戦へ。
高校野球なら投手に疲れが見え、守備にもほころびが出るところだが、そういう予感がまったく起こらない。
ランナーが出てもホームに返さない。
球の力は衰えず、さらに三振を奪う。
互いに攻めきれない部分もあったにはあったが、打ち抜くには厚い壁だった。
無得点のまま、ついに最終回へ。

延長15回表、ポーカーフェイスのシナリオライターは最後に見せ場を残していた。
あと一死でこの試合の駒苫の勝利がなくなるというところで、四番・本間篤選手との勝負。
最高147km/hの直球を投げ込む斎藤投手に、スタンド全体が手拍子。
それに応えたウイニングショットは、本間選手のバットを三振に打ち取った。

斎藤佑樹。何とも「粋」な投手だ。

また、こんな投手と投げ合うことを心の底から嬉しいと思ったことだろう。
田中将大。延長15回ウラを無得点に抑えて試合終了。

見る者すべてが見入られたままに、3時間47分の第一章が幕を閉じた。
両軍の選手たちが時折見せる笑みが、この試合の充実度を十二分に表していたと思う。
それにしても、斎藤投手。
準決勝の鹿児島工業でも代打・今吉選手との対戦に充実感をにじませて投げていたように見えるが、
ここまで自分の力を最大限に引き出して、相手打者を抑えられるものかと感心するばかりだ。

明日も、彼らの見せた笑みが、最高の戦いである証となる再試合になってほしい。
暑すぎる夏は御免だが、こんな熱い夏は気持ちの良いエンディングであってほしい。

最高の夏を、もう一日。
勝利の女神にお願いしようか。

コメント(2)

泣けました。延長のピンチまたはチャンスを抑え切るたびに体の芯から何かがこみ上げる。
こんな試合は見たことがない。
投手戦と言われるけど、まさに総力戦でした。
この試合はずっと語り続けないといけませんね。

>ひうらーどの
お互い、チームの総合力が高かったよね。
だからこそ、エースの力投が光ったと思います。
再試合も一緒に語り継ぐ決勝戦になりましたね。(^-^)

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このブログ記事について

このページは、さばこぞが2006年8月20日 23:22に書いたブログ記事です。

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