ファンサービスという言葉に思うこと。

プロ野球のキャンプインから一週間。
去年までと明らかに違うことは、「ファンサービス」という言葉がスポーツニュースで繰り返されることではないだろうか。

元々、プロ野球選手がファンとの交流を怠っていたわけではない。
サイン会や野球教室のニュースが出るたび、選手がよく口にすることがある。
今までできなかったことだったので、楽しかった。(または嬉しかった)」
このような言葉が出てくるというのは、これまで選手から率先して「やりたくてもできなかった」状況があったからではないだろうか。
だから、選手がファンに対してオープンになった、そういう機会ができたというのは、ファンだけでなく選手にとってありがたいことだろう。

ファンサービスといえば、ホークスの選手会は球団に対し、ファンと交流できる機会を増やして欲しいとこのシーズンオフに要望を出していたらしい。
もっと野球の練習に打ち込みたいならまだしも、ファンとの交流を増やしたいなんて意見が出てくるのは、球団サイドにとって選手が所属しているというより、選手を所有しているという考え方があったからではないだろうか。

「すぽると!」でホークスの城島選手が話していた言葉が印象深い。
「九州に球団がある以上、時間がある限り子どもたちと接したい」
そう言って、1月故郷の佐世保で行っていた自主トレの合間に、野球少年を集めて野球教室を開いていた。子どもたちと触れ合う姿は、選手の方が楽しんでいるようにも見えた。

また、ホークスに新加入したバティスタ選手は、ファンからサインを求められてそれに応じただけでなく、自分の名前入りのTシャツを配るなどして自ら積極的にファンに接しているらしい。
野球で実績を残すことはそれだけ多くの人に支えられることであるというバティスタ選手の姿勢は、去年までならそれは日本とは違う世界の話で終わったのかもしれないが、実は同じような考えを持っているプロ野球選手がたくさんいることがわかった今こそ、価値のある話なのかもしれない。

「ファンサービス」という言葉が、企業マニュアルに載ってる程度の薄っぺらいものではなく、自らの存在をもって多くの人に夢を与えるための手段として交わされるようになってほしいと願う。


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